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Google Workspace(Gmail)で標的型メール訓練をするときのポイント

更新日:2026年9月27日 作成:メール訓練比較ラボ 編集部(調査の方法と編集の方針)

Google Workspace で訓練するときのポイント:概要

Google Workspace では、社員は主に Web 版の Gmail や Gmail アプリでメールを読み、管理者は Google 管理コンソールでメールの設定をします。訓練で押さえたいのは次の3点です。

点 内容
届ける 訓練メールが迷惑メールに入らないよう、許可リストなどに登録する
報告 Gmail の標準の「フィッシングを報告」を使うか、訓練サービスの報告の仕組みを使うかを決める
記録 配信前のスキャンや、ほかのセキュリティ製品の検査の影響を確かめる

どの種類の訓練サービスを選ぶかは、比較表で確認してください。

訓練メールを確実に届ける設定

迷惑メールフィルタを通すための仕組み

Google Workspace 管理者ヘルプでは、迷惑メールフィルタを通すための仕組みとして、次のものが説明されています。

仕組み 考え方
メールの許可リスト 送信元のIPアドレスを登録する。登録したIPアドレスからのメールには、迷惑メールのラベルが付かなくなる
承認済み送信者リスト メールアドレスやドメインを登録する。迷惑メールフィルタを通り、受信者が自分で判断できるようになる
受信ゲートウェイ Gmail の前に別のメールサーバーを通す構成で、そのサーバーを登録する

メールの許可リストは、ドメイン全体に適用され、一部の組織部門だけを対象にはできません。変更の反映には最長で24時間ほどかかることがあります。どの仕組みにどの値を登録するかは、利用する訓練サービスの提供会社の案内に従ってください。設定の手順は上記の公式ヘルプにあります。

許可リストでも止まる場合がある

許可リストに登録しても、すべての検査が外れるわけではありません。Google は次のように説明しています。

  • IPアドレスを許可リストに登録しても、Gmail の警告バナー(「このメールは疑わしい」など)は表示されることがある
  • 高度なフィッシング・不正なソフトウェア対策は、ほかの迷惑メール設定とは別に働く。安全な送信元として登録したドメインにも適用される
  • 高度な設定で「検疫」を選んだ場合、許可リストの設定で上書きされない

訓練のために高度な設定を弱めるのではなく、テスト配信で届き方を確かめ、提供会社と相談して進めます。

許可リストを広げすぎない

Google は、許可リストの設定で迷惑メールフィルタが上書きされると、本物のフィッシングメールが受信トレイに届くおそれがあるとして、管理者向けの警告を用意しています。登録は、訓練サービスが案内する送信元だけにとどめます。

報告ボタンの対応

Web 版の Gmail には、標準の「フィッシングを報告」があります。社員はメールを開き、返信アイコンの横のその他アイコンから[フィッシングを報告]を選びます。誤ってフィッシングと判定されたメールには、[フィッシングではないことを報告]があります。

管理者は、セキュリティ ダッシュボードの「ユーザーの報告」で、社員が迷惑メール・フィッシングとしてマークした件数を確認できます(Frontline Plus、Enterprise Plus などの対応エディション)。Gmail は、この報告をもとに、似たメールの判定を学習するとされています。

標準の報告は、社内の報告窓口にメールを届ける仕組みとは別のものです。訓練の報告をどこで数えるかを、配信の前に決めておきます。訓練サービスごとの対応状況は、このページの下の表にまとめています。

注意点

配信の遅れ

「メール配信前のスキャンの強化」を有効にすると、不審なコンテンツが見つかったときに、配信がわずかに遅れて追加の検査が行われます。「セキュリティ サンドボックス」は、添付ファイルを仮想の環境で開いて調べる機能で、数分以内に終わるものの若干の遅れが出るとされています。配信時刻を細かく決めた訓練では、この遅れを見込みます。

押していないのに「クリック」と記録される

Microsoft は自社の訓練機能について、メールのセキュリティ製品や端末のウイルス対策ソフトが訓練メールを検査すると、予期しないクリックが記録されることがあると説明しています。Gmail を使う組織でも、ほかのセキュリティ製品を併用している場合は、訓練メールを検査の対象から外せるか確かめます。

Chrome で訓練のページが止められる

Microsoft は、Chrome のセーフ ブラウジングが訓練用URLを止める場合があるとして、配信前にブラウザで開けるか確かめるよう勧めています。Chrome を標準のブラウザにしている組織では、事前テストで確かめます。

スマートフォンでの見え方

Google は、警告バナー(黄色のボックス)は Web 版の Gmail にだけ表示され、サードパーティ製のアプリには表示されないとしています。

まとめ

  • Gmail では、メールの許可リスト(IPアドレス)、承認済み送信者リスト、受信ゲートウェイで迷惑メールフィルタを通す。登録する値は提供会社の案内に従う
  • 許可リストに入れても、警告バナーや高度なフィッシング対策、検疫は外れないことがある。テスト配信で確かめる
  • 許可リストは広げすぎない。本物のフィッシングまで届くおそれがある
  • 標準の「フィッシングを報告」は Web 版 Gmail にある。社内でどこに報告を集めるかは別に決める
  • 配信前のスキャンやサンドボックスによる遅れ、ほかの製品の検査によるクリック記録に注意する

Google Workspace の Gmailで報告ボタンが使えるサービス

当サイトで調べた49サービスのうち、メール画面から報告できる仕組み(ボタン・アドイン・転送)を公開情報で確認できた14サービスについて、Google Workspace の Gmailへの対応を公式サイト・公式ドキュメントで確認しました。

サービス名Google Workspace の Gmail補足
情報漏えい防ぐくん広告公開情報で確認できたOutlook(Web・新旧・Mac・iOS/Android)とGmail(ブラウザ・アプリ)。ほかに転送で報告も可
IRONSCALES公開情報で確認できたM365のOutlookとGmailで報告ボタンが使える。モバイル・オンプレは公開情報では確認できず
Cofense(NRIセキュア)公開情報で確認できたCofense Reporter:Office 365のOutlook(iOS/Android含む)とGmailに対応
セキュリオ公開情報で確認できたOutlook(Web・デスクトップ・新しいOutlook・iOS/Android)とGmail。オンプレは事前相談
Selphish(セルフィッシュ)公開情報で確認できたM365のOutlookとGoogle WorkspaceのGmailに対応。スマホ・オンプレは公開情報では確認できず
KnowBe4公開情報で確認できたOutlook(従来・新しい・Web・Mac・モバイル)、Exchange 2013/2016、Gmail
Proofpoint ZenGuide公開情報で確認できたPhishAlarm:Outlook(Windows・Mac・Web)、Exchange 2013〜2019、Gmail
HENNGE One(Tadrill)公開情報で確認できたOutlook(Web・新しいOutlook・モバイル)とGmail(ブラウザ・アプリ)。従来のOutlookは対象外
SPC 標的型メール訓練公開情報では確認できず報告は添付ファイルとして転送か専用Webサイトで行う。報告ボタンは公開情報では確認できず
KIS MailMon公開情報では確認できず報告は報告サイトへの登録か添付形式での転送。報告ボタンは公開情報では確認できず
Microsoft Defender 攻撃シミュレーション トレーニング公開情報では確認できずOutlook組み込みの報告ボタン(Web・Windows・Mac・モバイル)。オンプレは報告数を集計不可
ヤグラ アウェアネス公開情報では確認できずOutlookとGmailの報告アドインありと記載。対応するメール環境の詳細は公開情報では確認できず
WideAngle セキュリティ教育&メール訓練(NTTドコモビジネス)公開情報では確認できずKnowBe4のPhish Alertボタンを使う。本サービスでの対応環境は公開情報では確認できず
Sophos Phish Threat条件と異なる記載ありOutlookアドイン(Windows・Mac・Web・モバイル)。Gmail非対応。モバイルはM365のみ

○=公開情報で確認できた ?=公開情報では確認できず —=非対応の記載あり。確認日:2026-09-27。表にないサービスは、メール画面から報告する仕組みを公開情報で確認できなかったものです(その機能がないという意味ではありません)。情報漏えい防ぐくん以外のサービスは比較のために紹介しており、当サイトは報酬を受け取っていません。

参考にした情報

記事の内容は2026年9月27日時点の情報です。サービスの料金・機能は比較表で確認できます。

目的別

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